044 ファンクション・ジェネレータをコントロールする(その2)

2022/06/15

実機/ファンクションジェネレータ

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前回の投稿では,ファンクション・ジェネレータの実機をUSBケーブル接続するまでを紹介しました.
今回は,1個のコマンドパラメータを伴う,出力波形データパターンの設定および取得を紹介します.下記の紹介例は,各種出力波形データパターンの設定および取得を行うための,PyVISAパッケージを使ったPythonスクリプトを作成(実装)する際の手順(動作検証含む)です.

まずは,出力波形データパターンの取得を紹介します.
手順としては,
 1. 測定機器本体で,出力波形データパターンを設定する
 2. PyVISAパッケージを使って,設定した出力波形データパターンを取得する
を繰り返します.
但し,2.のPyVISAパッケージを使って測定機器をコントロールすると,測定機器本体はリモート状態となってしまうので,その都度,リモート状態を解除する必要があります(実は,リモート状態を解除するためのコマンドもありますので,この手作業をPyVISAパッケージを使ったPythonスクリプトで自動化することも可能です)

設定した出力波形データパターンを取得するには,PyVISAパッケージを使った下記のようなPythonスクリプトになります(instに測定機器が割り当てられているとします)

 return inst.query(":SOUR:FUNC?")

出力波形データパターンの取得は,コマンドパラメータを必要とせず,戻り値(文字列)が,出力波形データパターンのパターン名となります.

次に,出力波形データパターンを設定するには,下記のようなPythonスクリプトになります.(shapeにパターン名が設定されているとします)

 inst.write(":SOUR:FUNC %s" % (shape))

上記で紹介したように,測定機器をPyVISAパッケージでコントロールするためのPythonスクリプトの作成は,(一部を除いて)非常に簡単です.
測定機器本体のキーに該当する,SCPIコマンドを調べさえすれば,測定機器をコントロールできます.

但し,何事も光があれば影があります.以前の投稿で紹介したように,測定機器を自動でコントロールするシステムを構築したとしても,想定通りに上手く動作するとは限りません.
次回の投稿では,エヌエフ回路設計社製のファンクション・ジェネレータを使う上で,不具合を検出する手段に関して紹介します.

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