前の投稿 034 PyVISAとxlwingsのパッケージを使ってExcelから測定機器をコントロールするで予告したとおり,今回は,ExcelからPythonスクリプトを実行する方法について紹介します.
まず,以前の投稿 026 PyVISAとExcelファイルで測定機器をコントロールするで,Excelファイルの読み書きのために,openpyxlとlxmlの2個のパッケージを紹介しましたが,今回のように,ExcelからPythonスクリプトを実行する用途では,新たに,
xlwingsパッケージ
を使います(その代わりに,openpyxlとlxmlパッケージは使いません).
Miniforgeを使ってPython環境をインストールしていれば,condaコマンドを使って,下記のようにしてxlwingsパッケージをインストールできます.
conda install xlwings
xlwingsパッケージの役割は,主に下記の2点です.
- Excelを操作する(Excelファイルを読み書きするのではなく,Excelそのものを操作します.Excelのセルの値を読み書きもできますが,Excelを操作することでセルの値を読み書きするので非常に遅いです)
- ExcelのマクロからPythonスクリプトを実行できるようにする
1.の「Excelを操作する」のみであれば,上記のcondaコマンドを使ってxlwingsパッケージをインストールするだけで良いのですが,2.の「ExcelのマクロからPythonスクリプトを実行できるようにする」も可能にするには,さらに,下記に示すExcel側の設定を行う必要があります.
まず最初に,コマンドプロンプトで下記に示すコマンドを実行して,xlwingsアドインをインストールします.
xlwings addin install
次に,Excelを立ち上げて,「開発」タブ→「 Visual Basic」→「ツール」→「参照設定」で,xlwingsをチェックして「OK」ボタンを押下して下さい.
Excelにxlwingsアドインをインストールすると,Excelの右上にxlwingsというメニューが追加されると思います.色々設定項目がありますが,設定項目の詳細はここをご覧下さい.
長くなってきたので,次の投稿で,Excelのシートからセルの値を読み込み,処理した値を,別のセルに書き込む,簡単なPythonスクリプトを作成し,それをExcelのボタンで実行するケースを紹介します.
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